動画(映像)制作の適正価格(標準単価)とは

動画(映像)制作の適正価格(標準単価)とは

MVJコラム

映像制作に適正価格は存在します。 ある協会が映像制作会社にアンケートをとってギャラの集計をしていますのでそこから数字を見ることはできます。例えば、…

  • ディレクター費   ¥60,000/日
  • カメラマン費    ¥55,000/日
  • 音声マン費     ¥35,000/日
  • 撮影機材費     ¥60,000/日
  • 編集スタジオ    ¥50,000/時間
  • CG制作費     ¥100,000/日

これで計算をしていくと1日ロケをして8時間編集というたった2日間の見積もりでもかなりの数字になってしまいます。「高いなぁ」と思われる方もいらっしゃることでしょう。では何故高いと思われるのでしょうか?それは恐らく他にもっと安い会社があるとご存じだからではないでしょうか。

動画編集1本3万円

近頃ではクラウドで動画作り放題とか、編集1本3万円などというサービスもあります。弊社でそれと同じ料金でお仕事をするのであれば、色々と条件が付いてしまいます。例えば編集用の台本と動画素材をご用意いただいて、動画素材もタイムコードを指定していただいた上でテロップ数枚、動画尺は2分程度など、おおよそ2時間以内で作業を終えることのできるボリュームになるかと思います。

編集1本3万円という料金設定には当然「裏」があり、オプションを追加しないと見栄えがしない仕上がりになったり、物足りない仕様になっていると思います。

動画編集1分500円

他にも1分500円という超絶安い編集もありました。こちらは主にYouTube用の動画編集に特化しているようです。とはいえ、条件が10分以上の動画であることやサムネイルはオプションなど、結局のところ最低でも1本1万円はかかるようになっています。YouTubeの編集は多くがカメラ前に一人で喋っている素材から不必要な「あー」とか「うー」などの言葉を切り取って、テロップと音楽を入れただけの極めて簡単な編集しかしません。

こうした安さで勝負してくる会社さんと比較をされても弊社はヤマダ電機ではありません。こうした価格競争には応じない、というスタンスです。価格優先ということでしたら、どうぞお安いところで発注なさってください。

「次はがんばりますので、今回だけ安くお願いします」

とは常套句の様に聞かれる言葉です。 しかしこんなことを言われて「はい、わかりました。お安くします」と答えていたら会社が潰れてしまいかねません。

我々は安売りの家電量販店とは違います。形のないモノ(映像)を作るサービス業ですからひとつひとつがお客様のために作られるオートクチュールのようなものです。世界に一つしかない映像をお作りしている自負があります。大量生産ができないので時間もかかります。 職人の世界と同様にどこの誰が作るかによってクオリティーに差がありますし、得意不得意もあるでしょう。値段にバラツキがあるのはむしろ当然なのだと思います。

そもそも何故価格にバラツキがあるのか?

一口に映像制作と言っても、多種多様な会社やフリーランスが関わっています。そのジャンルや職種別に会社が存在しますし、仲介業者も入っています。

  • 映画制作会社
  • テレビコマーシャル制作会社
  • テレビ番組制作会社
  • 結婚式記録映像制作会社
  • 制作技術会社
  • ウェブ制作会社
  • 広告代理店
  • 印刷会社
  • イベント運営会社
  • 機材レンタル会社
  • 個人事業者
  • CG制作会社
  • アニメーション制作会社
  • 写真撮影サービス会社

考えればまだあるかもしれません。 これらの会社が全て横並びで相見積もりを取られているのが恐らく現状だと思いますが、棲み分けが大変難しい世界だと思います。しかも境界がどんどん曖昧になっています。ハードがあれば作れてしまいますし、社内で作れなくても外注すれば解決できてしまうからです。

例えば印刷会社が映像制作を請け負って映像制作会社に卸すということもあります。 映像制作と一言で言っても会社によって技術力に随分と差があります。極端なことを言えば、片手間でホームビデオを使った映像制作をおまけ的にやっている会社と老舗の映画制作会社とは天と地ほどの差があるでしょう。どこに頼むかは自分でよくよく調べてみる必要があります。

アマチュアでも映像制作はできます

例えば同じ企画であっても、無料〜100万円くらいの違いが出てしまうのがこの業界の恐ろしいところです。もしこのまま安いところにお願いするのが当たり前になってしまえば廃業する人も増えるでしょう。趣味の延長で映像制作をされてしまっては値段で太刀打ちできるわけがありません。

しかし企業にとって一番恐ろしいのは「安く作った会社案内動画」が会社の顔になってしまうということです。「この会社は動画に金をかけない」ということが営業先や広報宣伝、採用の場で使われることで果たしてはじめて会う人たちが良い印象を持ってくれるでしょうか?それに安い動画はほとんどの場合、修正はしない(もしくはオプションにして結局追加料金が発生する)など納得がいくまで作れないことがあります。

一方で映像経験のない社員が内職で作らされる場合もあるかもしれません。これはそもそも費用対効果を考えれば誰に任せるべきか判断できます。効率や時間、費用どれをとってもプロに任せた方が安心ですし、結果的に安くつきます。

仮に残業の付かない管理職がサービス残業で作っているとしたら、費用はかからないかもしれませんが社内でのストレスは相当なものとなるでしょう。将来的な負荷を考えればそれも優良な会社がすることではありません。社内に映像制作部署があれば別ですが結局のところ、技術や経験に裏打ちされた品質が保証されているかどうかを見極めることが大切です。どういう経験を積んできた人間が作る映像なのかを調べてみることも重要かもしれません。

そういう意味では映画や、テレビ番組、コマーシャルの世界は非常に厳しくも高いクオリティーを求められ、全国規模のコンテストも多く開催されています。 技術力に自信のある会社は安売りはしないものです。

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