動画制作インハウス化に向けて必要なこととは?

動画制作インハウス化に向けて必要なこととは?

MVJコラム

先週のお話の中で、どのような企業が、動画を自社で制作しているのかをテーマにお届けしました。テレビを使わなければできなかった宣伝を誰もが手軽にできる時代になりました。

このように、自社で動画を配信していく仕組み構築のことをインハウス化と言います。特に動画制作本数を飛躍的に伸ばしたい場合であれば、インハウス化は必然的な流れです。そこで今回は自社で動画を配信する、つまりインハウス化を進めるうえでのメリットとデメリットを抑えつつ、その上でデメリットを最小化するために必要なことは何かという視点でお伝えしていきます。

インハウス化のメリット

まずは、インハウス化のメリットについてです。

・映像制作会社に、都度頼む必要がない
・意思決定のプロセスが簡略化できる
・外注費がおさえられる
・納品までの期間が、熟練のスタッフがいれば簡略化できる
・撮影を行う人材や場所の手配もスムーズ
・人材やノウハウを蓄積できる

こうしてみると、非常にメリットが大きいように見えますが、実は大きなデメリットも孕んでいます。誰もが投稿できるYouTubeやネットの動画とはいえ、会社の顔となるわけですので、素人感満載の動画を出すわけにはいきません。このネット社会で、世間に向けて一人歩きしていくような動画を作ろうと思えば、それなりの撮影や編集スキルも必要となってきます。したがって、デメリットとしては以下のことがあげられます。

インハウス化のデメリット

・制作時間や、制作することのできるスキルを持った人材を育てることにも時間的コスト金銭的コストの両方を割く必要がある。
・そこまでコストを掛けたにもかかわらず、そのスタッフが退職してしまうリスクもある。
・外部の考えが入らず、番組の方向性に偏りが出る。

たしかにインハウス化を進めていくことで、意思疎通や社内での意向についても共有しやすくなることと思います。一方で外部の考えがほとんど入らないため、思考が偏ってしまうリスクもあります。こうした視野の偏りも、インハウス化がもたらす大きなデメリットと言えるでしょう。社内で当たり前と思っていたり、日常的に行われていたことが、意外にも世間からすると受け入れられない文化もあるかもしれません。ここまで列挙したメリットとデメリットを把握しつつ、いかにメリットの恩恵を最大化し、デメリットを最小限に抑えるかが重要です。インハウス化については、実はそれをサポートしようと考える映像制作会社が増えています。

どの映像制作会社にサポートを頼むか

現在の映像制作業界を取り巻く状況としては、コロナの影響もあってか、多くの新規参入の企業が流入しています。さながら仁義なき価格競争。以前当ブログでも書いたように、結局多くの企業は相見積もりを取り、より安さをウリにしている映像制作会社を選択してしまいがちです。結果、トンデモ動画が提出される宿命だとしても・・・。

話は脱線しましたが、その流れにあって熟練、かつ先を見越している映像制作会社であるほどインハウス化に積極的です。要は、既存の映像を売る仕事ではなく、企業の映像コンサルタントとしてインハウス化をサポートすることで、前述した仁義なき価格競争ではなく、価格的に適切で、価値あるサービスを届けられます。全くの未経験の方へ、一から指導することになるわけですから、相応の高い技術がなければできません。参入障壁が高いのです。

弊社の場合ですと、大学でも講師として教鞭を取っている元テレビ局スタッフが皆様のインハウス化をサポートさせていただきます。社員さん向けの座学と実習を軸に、映像制作を学んでいただきながら、最終的に独り立ち、つまりは自社で動画を定期配信していくまでのサポートをしていきます。

初めから独り立ちは難しいため、企画や撮影、編集などご予算に応じてサポートをすることも提案します。さらに、インハウス化を求める企業様なら動画を量産したいというニーズがあると思うので、YouTubeチャンネル運営管理についてもサポートができます。

インハウス化に必要な社員数

また、映像制作には、どれだけの人員を配置すればいいのかも気になるところではないでしょうか。実際、映像制作を定期配信するとなれば、それこそ部署を一つ立ち上げるぐらいのスタンスが必要です。

チームは最低3人。他の業務と兼務する場合には、演出(ディレクター)、撮影、編集といった感じで担当を分けたほうが良いかと思います。人選については、結局のところ熱意があるかどうか。やはり、それなりに情報量も多いため、テレビや映画、芸術文化領域が好きな方を募ると良いでしょう。

大体一通りのことを学び実践できるようになるまでには、概ね3ヶ月程度、毎週2時間程度みっちり勉強していただきつつ、あとは実践あるのみです。その実践というのは、インハウス化を目指している企業様であれば、すでに制作してほしい制作物があるかと思いますので、実際に制作していただきます。特に、最初はいきなり企業用PR動画などではなく、社内向けのイベント撮影、研修用動画などの撮影から実践していただくのが無難です。その中でスケジュール調整の方法から、取材の仕方に至るまであらゆる面を一人の講師がワンストップでノウハウを提供していきます。

最終的には、企業用PR動画など「外に出す動画」の制作もゆくゆくはインハウス化を目指したいニーズもあるかと思います。しかし、「社外向けの動画」となると、実はかなりのスキルが必要。なので、現実的にはインハウス一部、外注一部となる状態をまずはスモールステップとして目指すのが適当かと思います。例えば演出と編集は社員さんが担当し、撮影+音声は外注するなどしたほうが現実的かと思います。これだけでも、かなりの費用を抑えることができます。

今回は、インハウス化のメリットとデメリット、またそのデメリットを最小限抑えるためにはどうすべきかをお伝えしました。次回は、弊社が実際にインハウス化を、どのようにサポートするのか、具体的な費用やスケジュール感などをお伝えしていきます。ご期待くださいませ。

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