大学に講師として着任します

大学に講師として着任します

MVJコラム

今週からしばらくの間、愛知淑徳大学にて講師を務めることとなりました。ビジネス学部で企業VPを制作する授業があり、生徒さんたちにVP制作の流れや企画の立て方などお話します。

とはいえ、ほとんど生徒さん主導で映像制作をしていただくわけですので、私はその指導をしたり道筋を示してあげるくらいかもしれません。

先日の授業では実際に中小企業の社長さんにお越しいただき、まず企業のことを色々とお話いただきました。参加企業は2社。学生たちは2グループに分かれて最終的に企業の最終動画を完成させ、社長さんの前でプレゼンをするところまで行います。

ビジネス学部の学生さんたちですので、マーケティングのことなど学んでいるはずですが、いざ実践で「企業VPを作りなさい!」と なると敷居が高いかもしれませんね。私の受け持つ授業では技術的な込み入った話はするつもりはありませんので、企画提案(コンセプト・メイキング)や絵コンテ、プレゼン資料の作り方などざっとお話できればと思っています。

ちなみに、企業さんとVP受注前にお話をする場合、通常今回のように社長さんがいきなり登場することはありません。ですから、その時点でかなり条件が恵まれているという特殊だということを学生さんは知っておいたほうが良いかもしれませんね。とはいえ、我々もこういった機会はまずありませんので、大変勉強になります。社長さんがわざわざプレゼンをしてくださるなんて、大変貴重で恵まれた機会だと思います。

魅力を引き出す

先日の授業の中で、企業の社長さんが「経営理念がなくては会社経営はできない」とおっしゃっていました。確かに経営理念のない会社をこれまでに見たことがありません。社員を大勢抱える企業では指針となるものがなくては皆同じ方向を向くことができませんので至極納得ができます。さらに、その会社では行動目標やクレドなど多くの「共有事項」を掲げていらっしゃいました。その項目の多くは「社会人として当たり前」のことなのですが、社長さん曰く「その当たり前が難しいからこそ理念や行動目標が必要なんです」とのこと。まさに社長さんのおっしゃる通りで、その「当たり前」を一人ひとりの社員ができるように意識することが良い社会と良い企業を育むのだなぁと実感しました。

こうした経営理念などはあくまで企業さんの要素のひとつに過ぎませんが、そういった企業の要素をできるだけ見つけ出し、その中から隠れた魅力を引き出すことがマーケティングでは重要になってきます。他社にはない魅力とは何か。それが見えてくれば、提案すべき「採用動画」が何か見つかりそうな気がしますが、いかがでしょうか?

動画の特徴を活かす

ドキュメンタリープロモーションビデオでは、大切にしていることがあります。それは、

「人が会社を創る」

ということです。会社を紹介するということは人を紹介することと同じです。その会社にはどんな人が働いているのか、どんな思いで仕事をしているのか、そんなことを中心に描きたいと考えています。動画に社員が登場してインタビューを受けたり、働いている様子を撮影するのは会社の雰囲気がよく伝わります。採用動画においては、「この人と一緒に働きたい」「この社長さんの元で働きたい」と思ってもらえる作り方が大変重要です。企業で働くことが如何にやりがいもあって魅力的なのかを「嘘偽りなく」表現しなくてはなりません。ここに嘘や過度な脚色が入ってしまうと、新入社員たちはそのギャップに驚きあっという間に退職してしまいます。だからこそ、真の魅力を引き出すことが大切なのです。

これまでの動画制作では、つい会社の歴史、沿革や事業説明、商品紹介をナレーションで説明する手法にばかり目が行きがちなのですが、どちらかといえばそれは表層的な部分であって、テキストや写真でも補えることが多いものです。せっかく動画にするわけですから、動画でなくては表現できないことを考えたいですね。

今回の大学の授業ではさすがにここまでのことは難しいかもしれませんが、我々動画のプロはここまで考えているということを、どこかでお話できたらいいな、と思っています。

「言葉や文字では伝わらない・・・」 “伝える” “伝わる” 映像制作の基礎知識

  • 魅力をしっかりと伝える映像の表現力
  • プロが教える映像制作のポイント

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