企業の作るビデオは就活生の見たいビデオではない

企業の作るビデオは就活生の見たいビデオではない

MVJコラム

動画を活かした企業活動はもはや当たり前の時代となりました。

例えば、採用活動。学生さん達は企業のどんなところを見て会社を選んでいるでしょうか?ホームページでしょうか?パンフレット?リクナビ?先輩の声?大学の就職相談?…学生のリサーチ力が高ければ、東京商工リサーチや帝国データバンクから過去5年くらい遡って経営をチェックしているかもしれません。そんな中、企業が用意している会社動画というのも案外大きな影響を与えていることをご存知でしょうか?

ある調査によれば、就活生のうち半数以上が採用動画の視聴経験が「ある」と答えています。視聴をする機会としては一番多いのは会社説明会、続いて会社HPです。しかしこの調査で驚くべきは、採用動画の視聴経験を持つ就活生のうち約8割が動画を見ることで「志望度が大きく上がった」か「志望度が上がった」と答えているのです。

その理由として、「就職活動をしている就活生への真摯さが伝わる」「社員インタビューは説明会にいない社員の話も伺えることが魅力的だったから」「企業研究のため何度も見たから」「面接の参考にしたから」「感動できる内容だったから」「嘘をつけないコンテンツだから」「就職活動ではオフィス内は見られないから」「その企業に入ったときをイメージできるから」「社長の思いがストレートに伝わったから」などさまざま。さらに、動画の中で印象に残っているコンテンツは?という問いに対しては、「社員インタビュー」が1位。以下、「会社紹介」「事業内容説明」「説明会オープニング映像」「オフィス内紹介」と続きます。

動画の必要性を感じる就活生は9割以上!

動画は短時間に会社のイメージを掴むことができるため就活生にとっては大変便利なツールとして捉えられています。また、地方の学生にとって遠方の企業にわざわざ足を運ばなくてもイメージが掴めるため、動画は大変需要が高いと考えられます。就活生たちが動画を見る場合、そのほとんどがスマホで視聴することも認識しておく必要がありそうです。

では企業はどんな動画を作れば良いのか?

多くの場合、学生さん達が見ているビデオというのは決して「学生さん達が見たいビデオ」ではない、ということです。企業側としては、会社の良いところだけを学生さんには見て欲しいわけですから、そのようなバイアスがかかるのも当然頷けます。しかし、「離職率」を下げたいと考えた場合、動画で会社の良いところばかりを見せても意味がありません。そこで大切なのが、「嘘偽りのないありのままの会社の姿」を動画で見せることになります。

採用活動の場合、企業の良いところも悪いところも見せなければリアリティがありません。厚化粧をした会社ばかり見せられてもいずれ化けの皮が剥がれてしまいます。リアリティのない姿を見せられたら、実際に入社してからの落差に新入社員が驚くことでしょう。中には「騙された!」と言う人も出てくるかもしれません。ですから、そんなことにならないように、企業が今「どんな職場」で「どんな人」が「どんな気持ち」で働いているのかをリアルに動画でしっかりと伝える必要があります。「こんな人と一緒にここで働きたい!」と思ってもらおうではないですか!

会社は就活生を変え、就活生は会社を変えます

企業の裸の姿を見せることで、その企業の姿勢、誠意が伝わると思います。また、そうした取り組みをしていかないと学生が来てくれない時代になりつつあります。会社の赤裸々な姿を見せることは恥ずかしいかもしれません。しかし、いつまでも上辺だけの付き合いをしていたら誰も見向きもしてくれませんし、仮に入社しても長続きしないかもしれません。動画を作るということは、つまりそれぐらい覚悟が必要なのだとご認識いただきたいと思います。軽はずみな安い動画を作る会社に良い人材は集まらないと私は断言できます。

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