SONY XDCAM PXW-Z190は暗い?

SONY XDCAM PXW-Z190は暗い?

MVJコラム

SONY XDCAM PXW-Z190についてはいろんな方がレポートをしてくれていますが、あらためて個人的に感じたことなど書いておきたいと思います。私はこれまで、SONY XDCAM PMW200をメインカメラとして使用していました。PMW200でもまだまだ現役として使用できますが、4K時代のニーズが高まってきたため、今回Z190の導入に踏み切りました。ですので、私のレポートはこれまでPMW200を使ってきた上で、感じたことになります。予めご了承ください。さて、では早速ネガティブチェックみたいになってしまいますが、気になる点を書いていきたいと思います。本機の使用は主に今後の4Kニーズが出てきそうなニュース番組やドキュメンタリーをフィールドにしています。企業紹介動画などのVPでは引き続き、FS5やC200などシネマ系カメラを中心に活躍してもらいます。

重い

初めて手にした感想は「案外重い」ということ。ハンドヘルド機と言っていますが、とても無理です。片手で撮影するためにはかなり筋トレが必要になります。バッテリー(BP-U60以上)など装着すると3kgオーバーですね。PMW200より100g程度重いと思います。ですので、私の場合はプロテックのショルダーアダプターST-7Rを装着しています。詳細は別の記事でもご紹介しています(「SONY XDCAM PXW-Z190 に PROTECH ST-7R を取り付ける」)

暗い

多くの方が指摘していらっしゃいますが、これは使ってみると実感します。「4Kのカメラにしては明るい」ということなので、HDカメラを使っている人にしてみれば暗いです。やや暗めの部屋ではゲインアップが必須。照明を当てる際も、これまでより光量を強めにしないと開放にしても物足らないと感じます。あと、初期設定で自動露出を±0にしておくと、かなり暗めの設定です。ドキュメンタリーといえども暗い絵はちょっとよろしくありません。設定で、露出やゲイン、カラーなど色々いじったほうがよいと思われます。

バッテリー消耗が早い

これは使用するまで気が付かなかったのですが、バッテリーの消耗がかなり早いです。私の場合、Vマウント(93Wh)から電源供給して使用しています(プロテックのST7装着)が、今までPMW200では1日近く保っていたのですが、Z190は半日保たないことがままありました。これまでVマウント2本あれば1日余裕でいけるイメージでしたが、これからは倍は必要かもしれません。バッテリーは値段も高いので後から出費がかさんで痛い思いをするかもしれませんね。仕様書にはBP-U60使用時で約2時間10分と記載があります。PMW200では同じバッテリーで約4時間!と記載してありますから、大雑把にみて、半分しか保たないということになります。

映像がヌルい

これは状況によって感じるときとそうでないときがあります。恐らくは、絞りがいっぱいまでいっている場合は映像がヌルくなるかもしれません。なるべく開いた状態にして、撮影することがポイントだとソニーの方が言っていました。NDが可変(1/4〜1/64)になりましたのでうまくNDを使うことである程度モヤっとした映像は避けることができると思われます。この辺りは、あまり「自動」に頼らずに、設定を触りながら追い込んでいきたいところかと思います。プロモーション用の映像では良い感じに映像のキレがありましたので、この辺りの調整をきっちりしていたということなのでしょう。当然といえば当然かもしれません。

良い点は?

Z190の良い点は、SDカードで4K60Pが撮影できるということです。イントラ(4:2:2)では収録できませんが、これはなかなか嬉しいです。上位機種のZ280では、SxSカードになっていて、SDカードアダプターで収録する場合、なんと、4K60P収録できません!これは要注意です。それから、ズームが25倍HD撮影なら50倍まで劣化なしでいけます。AFの性能もかなりアップしています。顔認識がかなり便利なので、使用頻度が高くなりそうな予感がします。それからステディショットの精度も向上していると感じました。割と乱暴な振り回し方をしても意外と安定しています。

以前、SDカード問題について取り上げましたが(「SONY PXW-Z190でSDカードを使用する際の注意(※追記あり)」こちらは、2018年12月にファームウェアのアップデートが公開になり、そこで改善されました。現在は特に問題を感じていません。

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